仕組学の原点。名著『7つの習慣』をエンジニア視点で解読したら、自動化の正解が見えた

2025年12月28日日曜日

考え方

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「自分が作ったツールなのに、数ヶ月後に見返すと修正に時間がかかる」
「VBAを駆使して業務を自動化したのに、なぜかいつも忙しい」
「現場のために良かれと思って導入した仕組みが、いつの間にか形骸化している」
効率化やExcel VBAを武器に戦うエンジニアやビジネスパーソンなら、一度はこの壁にぶつかったことがあるはずです。実は、これらの問題の答えは最新の技術書ではなく、30年以上読み継がれている名著『7つの習慣』(←アマゾンリンク)の中にありました。
今回は、私が提唱する「仕組学(し組学)」の視点から、スティーブン・R・コヴィー博士の『7つの習慣』を解読します。2025年というAI時代において、なぜこの古典が「自動化の正解」を導き出すのか。その真髄に迫ります。

第1〜第3の習慣:自分という「システム」のOSを書き換える
自動化の本質は、個人の根性や記憶力に頼らない「仕組み」を作ることです。しかし、作る本人のマインドセットが旧式のままでは、どんなに高度なVBAコードも「場当たり的なパッチ」に過ぎません。
第1の習慣「主体的である」:反応から設計へ
VBAを書く際、「上司に言われたから」「エラーが出たから」という外部刺激に対して反応的にコードを書いていませんか?
仕組学における「主体的」とは、「不確実な未来をあらかじめ設計に組み込む」ことです。PCのフリーズやユーザーの誤操作をあらかじめ想定し、エラーハンドリングを完璧に組み込む。これが、感情ではなくロジックで環境を支配するエンジニアの第一歩です。
第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」:設計図なきコーディングの禁止
多くの失敗は、Excelを開いてすぐにコードを書き始めることから始まります。仕組学において最も重要なのは「出口戦略」です。
  • このツールが1年後、誰の手によって、どう運用されているか?
  • AI(ChatGPT等)がさらに進化した際、このVBAはリプレイスしやすい構造か?
    最終的なアウトプットと運用イメージを100%定義してから1行目を書く。これが、迷走を防ぐ唯一の回答です。
第3の習慣「最優先事項を優先する」:第2領域への投資
「急ぎのデータ集計」という第1領域(緊急かつ重要)に追われているうちは、真の効率化は訪れません。VBAの学習や、汎用的なクラスモジュールの作成、そしてこの『7つの習慣』を学ぶことは、すべて「緊急ではないが重要な第2領域」です。
仕組みを作る時間を、仕組みを使って「捻出」し、それをさらに高度な仕組み作りに充てる。このループを回すことこそが、エンジニアとしての複利を生む戦略です。

第4〜第6の習慣:組織という「ネットワーク」を同期させる
どれほど優れた自動化ツールも、他者に受け入れられなければ、それはただの「自己満足のコード」です。
第4の習慣「Win-Winを考える」:誰も損をしない自動化
VBAを作ると、「自分の仕事は楽になったが、他人の入力ルールが厳しくなって不満が出た」という状況が起こりがちです。
仕組学的な正解は、「入力者の手間も減らしつつ、集計者のミスもゼロにする」インターフェースを構築することです。関係者全員のインセンティブが一致するポイントを見つけることが、仕組みを永続させるコツです。
第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」:現場の深層心理へのデバッグ
現場の担当者がなぜ非効率な手作業を続けているのか?そこには「マニュアルを変えるのが怖い」「今のやり方に愛着がある」といった、ロジックを超えた心理的障壁があります。
コードを書く前に、ユーザーの「痛み」を徹底的にヒアリングする。相手のワークフローを深く理解した上で提示される解決策こそ、抵抗なく受け入れられる「仕組み」となります。
第6の習慣「シナジーを創り出す」:人間×AI×VBAの共鳴
2025年、私たちは一人で戦う必要はありません。
VBAが得意な「定型処理」、生成AIが得意な「非定型データの解析」、そして人間が得意な「意志決定」。これらを1+1+1=3ではなく、10にも100にも膨らませる設計思考を持ちましょう。異なる性質のものを組み合わせて爆発的な成果を出す。これこそが仕組学の真髄です。

第7の習慣:刃を研ぐ(OSの継続的なアップデート)
最後は「刃を研ぐ」習慣です。エンジニアにとって、これはスキルの最新化に他なりません。
VBAの知識に固執せず、Microsoftの公式ドキュメントを定期的にチェックしたり、Python in ExcelやPower Automateといった隣接領域に触れたりすること。
しかし、最も重要な「刃」は、あなたの「思考の仕組み」そのものです。
技術は数年で陳腐化しますが、『7つの習慣』で説かれる原則は普遍です。2025年という変化の激しい時代において、私たちは「どの言語を学ぶか」以上に「どんな原則に基づいて仕組みを作るか」を問われています。
結論:自動化の正解は「人間」の中にある
「仕組学」とは、単にツールを導入することではありません。
「正しい原則に基づいた人間が、正しい目的のために、正しい技術を配置すること」です。
もし今、あなたの作る仕組みがうまく回っていないのなら、一度キーボードから手を離してみてください。そして、この『7つの習慣』(←アマゾンリンク)という地図を広げてみてください。そこには、どんな最新の技術書よりも明確な「自動化の正解」が記されているはずです。
さあ、明日から新しい「刃」を持って、Excelに向き合いましょう。

参考:
  • フランクリン・プランナー・ジャパン(7つの習慣 公式サイト)
  • Microsoft公式:Excel VBAリファレンス

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【テンワンナップ】
普段の生活、仕事などでちょっと効率的に、ちょっと便利に、作業等を効率的にできる様な事をまとめていきます。 1Upまではいきませんが、0.1Upで生産性向上といったところですかね。Excel作業も0.1UPして生産性向上を図る為の小技も紹介していきます。

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